松山美和先生の御挨拶

がんという病気は、口の中や周囲、あご・顔にも発生します。
これには、いくつかの治療法がありますが、多くは手術によって除去します。手術後は口や周囲の組織に欠損が残り
噛んだり、飲んだり、しゃべったりすることが障害されてしまいます。
これらの機能障害は、患者さまの術後の生活に大きな悩みと不安を与えます。
また、手術で失われた部分が服で隠れる他のがんと違い、口腔がんは顔や表情に傷痕が残ることも多く、それが術後
の生活行動や行動範囲を大きく変えてしまうことも少なくありません。

今までにたくさんの患者さまから、「先生、こんな病気は私くらいでしょう?」とたずねられてきました。
しかし、顎顔面補綴外来のほとんどの患者さまは、この口腔がんのために口やその周辺組織を失った方たちです。
そして、その中には同じ病気と障害に立ち向かい、社会復帰なさったかたもいらっしゃるのです。治療では失われた
組織は人工物などで補填し、失われた機能は訓練を行います。

それでは、こころのケアは…同じ経験をし、同じ悩みと不安を抱え、また乗り越えてきた人たち、そんな人たちとの出会いと親睦は、不安でいっぱいの患者さまにも多くの安心と勇気を与えることができると信じています。口腔がんという
同じ病気をもつ多くの患者さまが、情報を交換し、励ましあい、より良い社会生活への復帰を目指すための場…
それが「えがおの会」です。